自閉症の家族に向き合う。睡眠障害に対する対処方法について

孤独な公園

自閉症の方に対する睡眠障害の治療方法はケースごとに考えていくことが重要です。

自閉症の方の場合、世話をする家族の負担も考えなければならないとともに、ご本人が睡眠障害の苦しみから脱却することのいずれも重要となるためです。そのため、自閉症の方ご本人と家族双方の状況をみながらケースごとに睡眠障害の対応策を決めていくことが重要です。

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自閉症と睡眠障害

夜中の駅

自閉症の方の場合、不眠症をはじめとする睡眠障害を発症することがたびたびあります。自閉症の方が睡眠障害にかかりやすい理由は、完全には解明されてはいませんが、睡眠を促進させる脳内物質であるメラトニンが正しく生成・分泌されないということが可能性の一つとして挙げられています。

自閉症の方を家族に持たれた場合には、その発育過程に従って生活の世話・補助をすることが必要となりますが、自閉症の方が不眠症などの睡眠障害を発症することによって家族の負担は、なお重いものとなってしまいます。

自閉症の方が発症する睡眠障害に対して、家族などの周りの方はどのようにして向き合えば良いのでしょうか。

薬物の投与による睡眠障害の解消

自閉症の方の睡眠障害に対する治療方法としては、まず、薬物を投与することによる治療という方法があります。具体的には、メラトニンの分泌を促す薬物(例えば、ロゼレム錠など)を投薬します。投薬による睡眠障害への対処は、科学的な根拠に基づいて医師の判断のもとで処方されるものなので、安心することができます。

また、同時に自閉症の方の睡眠障害の影響によって家族の方の生活リズムが大きく乱れてしまっているような場合には薬物による治療は即効性を期待することができます。

自閉症の方が夜眠らないなどの睡眠障害を発症している場合には、家族とともに自閉症の治療を行っている医師の診断などを経て薬物投与を受けることがおすすめできます。

行動療法による睡眠障害の解消

自閉症の方の睡眠障害に対する治療方法として、最近注目されているのは行動療法による睡眠障害の解消方法です。行動療法は、薬物に頼らず、主として生活習慣を見直すことで自閉症の方の睡眠障害の治療を図ろうとするものです。

自閉症の方の睡眠障害の影響で家族が疲れ果ててしまっているような場合には、即効性のある薬物による治療が望ましいということができます。しかし、中・長期的に考えれば、自閉症の方の生活リズムの健全化により睡眠障害が解消されれば、生涯にわたってのメリットとなります。また、家族としても、自閉症の方と共同して睡眠障害を乗り越えた場合には大きな自信となります。

自閉症の方に対する行動療法による睡眠障害の治療方法は、自閉症の程度によって異なってきます。例えば、自閉症の程度が軽く、文字による理解が可能な場合には、入眠時間やその手順などを細かく書き出し、理解させることで睡眠障害解消に役立ちます。

その一方で、行動や聴覚からの情報によって理解をすることが中心となる自閉症の方の場合には、正しい睡眠時間を何度も言葉や行動で「教え込む」ことが必要となってきます。

自閉症の方に対する具体的な睡眠障害解消の方法としては、ベットタイム・ルーチンが効果的と言われます。ベットタイム・ルーチンは毎日の日課として睡眠時間や方法の手順を示すことです。

ご存知のとおり、自閉症の方は、極めて詳細なルールを示すことでその通りの行動をとることが可能となりやすい傾向があります。そのため、入眠のためのルールを細かく示すことで自閉症の方の睡眠障害解消に効果を期待することができます。特に、自閉症の方がまだ子供のうちにベットタイム・ルーチンを身につけさせることは将来の睡眠障害の再度の発生を防ぐことにつながります。

自閉症の方の場合、睡眠障害の治療法として他に有効な方法としては、日中に体を動かさせて、夜には眠くなるようにさせることや飲み物としてお茶やコーヒーなどのカフェイン入りの飲みもの控えさせることが睡眠障害解消のためには効果的です。

自閉症の方にとって睡眠障害は、一度治ってもいつ再発するかわからないといった状況ですので、薬物による一時的な対処法だけではなく行動療法による継続的な睡眠障害への対応策を覚えさせておくことはとても有益ということができます。

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まとめ:自閉症の睡眠障害には家族で立ち向かう

以上本文で述べました自閉症の方の睡眠障害対策をまとめると以下のようになります。

  • 自閉症の方は睡眠障害を引き起こしやすいのでケースに応じて対応をすることが重要となります。
  • 例えば、自閉症の方の睡眠障害によって、世話をしている家族の負担が大きい場合などは、薬物による睡眠障害解消が望ましいということができます
  • 一方で、自閉症の方は生涯にわたって睡眠障害を発症する可能性があるので、中長期的な対応方法として睡眠障害への対応策を身につけてもらうため、行動療法を取ることも意味があります。この場合にはベット・ルーチンを指導するなど家族一丸となって、自閉症の方の睡眠障害に対応することとなります。

自閉症は現在の医学では治療することはできないため、一生のものとして家族・ご本人が付き合っていくこととなります。そのため、自閉症の方が睡眠障害を発症した場合には、本人・家族双方にとって有益な方法をケースごとに検討していくことが重要です。

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