インフルエンザワクチンの接種は受けるべき?3つの効果から考える

医

毎年、寒くなりはじめるころによくこんな会話になりませんか?「インフルエンザワクチンの予防接種、受ける?」「インフルエンザワクチンって効くのかな?」

インフルエンザは罹ってしまうと、高熱が出たり全身の倦怠感に苦しんだり、学校や会社も長期間休まなくてはならなくなるため、できれば罹らずに済ませたい、と誰しもが思うことでしょう。

「それなら、インフルエンザワクチンの接種を受けておけばいいんじゃない?」という声も聞こえてきそうですね。しかし、毎年冒頭のような会話が繰り返されるのは、インフルエンザワクチン接種の効果に対する評価が、大きく分かれているからではないでしょうか?

そこで、本記事ではインフルエンザワクチンの接種の是非について、ご一緒に考えてみましょう。

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インフルエンザワクチン接種に期待する効果

インフルエンザワクチンの接種の目的として、大きくわけて3つの効果が挙げられています。
【インフルエンザワクチン接種の3つの効果】

  • 1.個人の感染防止
  • 2.重症化を防ぐ
  • 3.間接的保護作用

以上に挙げたような効果が実際に得られるならば、インフルエンザワクチンの接種は受けた方がよい、と言うことができるでしょう。

しかし、ここに挙げたような効果については否定的な意見も多数あります。またインフルエンザワクチンの接種による副作用なども考えると、インフルエンザワクチンの接種を受けるべきか否か、迷っている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?

そこで次に、インフルエンザワクチンの接種の是非について、それぞれの効果に対する様々な論点から考えてみましょう。

インフルエンザワクチン接種の是非

医師

インフルエンザワクチンの接種の是非については、賛否両論あるのが現状です。このため、インフルエンザワクチンの接種は受けた方がよいのか、受けない方がよいのか、これについては、個人の責任で判断をするしかありません。

それでは次に、インフルエンザワクチンの接種を受けるべきかどうか判断するための材料として、インフルエンザワクチンの接種に期待される効果を、肯定派、否定派、両方の論点から考えてみましょう。

インフルエンザワクチン接種の効果その1:個人の感染防止

「個人の感染防止」とは、インフルエンザワクチンを接種した本人が、インフルエンザに感染しないようになる効果を期待したものです。

この効果に対して否定的な意見の根拠として、以下のようなものが挙げられます。

  • 1)インフルエンザワクチンの接種によって得られる抗体には、インフルエンザの感染を防止する働きがない
  • 2)インフルエンザワクチンを製造するときの、流行株(インフルエンザウイルスのタイプ)の予測自体が困難である
  • 3)インフルエンザウイルスには継続的に変異し続ける性質があり、インフルエンザワクチンの製造がこれに追い付かない

それぞれの意見について、もう少し詳しく見てみましょう。

【インフルエンザワクチンの接種で得られる抗体の感染防止効果について】
現在日本で使われているインフルエンザワクチンの接種によって人間の身体に作られる抗体は、IgGという抗体で、血中に存在します。抗体にはいくつかの種類があり、鼻などの粘膜で働く抗体はIgAという抗体です。
一方、インフルエンザウイルスは、最初に鼻の粘膜で増殖し、その後体内に入り込みます。このため、インフルエンザウイルスの感染防止にはIgAが必要となります。
以上のことをあわせて考えると、インフルエンザワクチンを接種してもIgAは作られないため、インフルエンザの感染防止には効果がないということになります。

しかしこの考え方に対しては、「理論上はそういえるが、実際にはインフルエンザワクチンの接種はインフルエンザを減らす」ということをアメリカで行われた研究をもとに主張する意見もあります。

【流行株の予測について】
インフルエンザワクチンの製造には9か月かかるため、流行するであろうウイルス株を事前に予測するのは困難である、というのが否定派の意見です。

一方で、近年は流行の予測技術も高まっており、実際の流行とほぼ一致している、という意見もあります。

インフルエンザワクチン接種の効果その2:重症化を防ぐ

「重症化を防ぐ」というのは、インフルエンザワクチンの接種した後、インフルエンザに感染してしまった場合にも、症状が重くなることを防ぐ効果です。

先にもご説明しましたが、インフルエンザワクチンを接種すると体内にIgGという抗体が作られます。この抗体には、インフルエンザウイルスが体内に入り込んでからの活動を抑制する働きがあります。
このため、インフルエンザワクチンの接種を受けていれば、インフルエンザに感染したとしても症状の悪化を防ぐ効果がある、というのが肯定派の主張です。

一方、インフルエンザワクチン否定派の意見としては、“重症化”とは何を指すのか?といった指摘があります。“重症化”が脳炎を指すのならば、そもそも脳炎になるケースが少ないため、インフルエンザワクチンの予防接種との因果関係を明らかにするのは難しい、脳炎以外の症状を指す場合、“何を持って重症化とするのか”が明確ではない、という意見です。

インフルエンザワクチン接種の効果その3:間接的保護作用

「間接的保護作用」とは、インフルエンザワクチンの学童集団接種により、接種を行っていない高齢者のインフルエンザ関連死亡が抑えられる、というような効果で、“集団内に免疫を持つ人が多ければ病気自体が流行しにくい”という集団免疫効果と同意です。

インフルエンザワクチン接種を否定する立場からは、そもそもインフルエンザワクチンの接種には感染予防の効果がないのだから、間接的保護作用も働かない、という意見が聞かれます。
また、インフルエンザワクチンの学童集団接種の中止のきっかけとなったと言われる「前橋レポート」では、学童集団接種実地によって地域内流行の抑止しようとする考え方はすでに破たんしている、と結論づけ、インフルエンザワクチンの間接的保護作用はない、とされています。

一方、インフルエンザワクチン接種の肯定派は、学童集団接種が行われていた時期と、行われていない時期を比べると、行われていない時期に超過死亡(直接および間接に、インフルエンザの流行によって生じた死亡のこと)が増えた、という研究結果や、「前橋レポート」以降に行われた間接的保護作用の有効性を示唆した研究を示し、インフルエンザワクチンの間接的保護作用を主張しています。

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まとめ:インフルエンザワクチンの接種には、情報収集が不可欠

インフルエンザワクチンの接種を受けるか受けないか、この判断は一方的な意見だけではなく、様々な情報を集めて行うことが大切です。

本記事では、この判断をするための情報を、インフルエンザワクチンの接種に期待される3つの効果をテーマに集めてみました。
【インフルエンザワクチン接種の3つの効果】

  • 1.個人の感染防止
  • 2.重症化を防ぐ
  • 3.間接的保護作用

インフルエンザワクチンの接種については、他にも様々な論点で多様な意見があります。これについては、以下の記事でも取り上げています。

【インフルエンザワクチンの是非について考える記事】

インフルエンザワクチンの接種を受けるか、受けないか、判断のひとつの材料として本記事がお役にたてば幸いです。

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