インフルエンザは公休?法律的な取り扱いとポイントについて

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インフルエンザにかかって会社を休んだ場合には、「公休」となるのでしょうか。この議論はそもそも「公休」という言葉の使い方から誤っている可能性が大きいと言えます。インフルエンザといわゆる「公休」について正しい知識を理解しておきましょう。

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インフルエンザといわゆる「公休」についての誤解

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冬になるとインフルエンザが流行します。インフルエンザは大変感染力が強い上に、インフルエンザウイルスは空気中を漂っていますので誰でも感染する可能性はあります。また、せきやくしゃみなどの飛沫によってインフルエンザウィルスは大量に飛び散りますので、インフルエンザに罹ってしまうのは健康管理の問題ではありません。誰でもインフルエンザにはかかってしまう可能性は常にはらんでいます。

インフルエンザにかかるのは体調管理が不十分なせいでも体が弱いということでもありません。(もちろん、マスク・うがい手洗いによって感染の可能性は下げることは可能です)

一方でインフルエンザにかかってしまったために会社を休んだ場合に、「公休として扱ってくれないのか」ということが問題となることがあります。この場合に使用者(あるいは総務や人事の方)が「インフルエンザでは公休として認めない」などというやりとりをすることがあるようです。この場合には、公休という意味について双方に誤解があります。

公休日とは、法的には会社があらかじめ決めている一斉休業日のことを指します。例えば、「当社は日曜日は休みとする」などという振合いで就業規則または労働契約書に明記されるのが一般的です。仮にこれらの定めがない場合には、公休日はその会社には存在しないこととなります。その場合、労働基準法に従って、1週間で40時間の枠内で労働時間を定めて最低でも1週間に1日以上の休業日を与えなければなりません。

上記のようなやりとりの場合には、おおむね公休日を「公に休まなければならない日」といった意味合いで使われていることが多いと思われます。つまり、インフルエンザにかかってしまった場合には、コレラや赤痢などのように、出勤が法律上禁止されている日として扱われるべきなのではないかということを議論としているのではないかと推察されます。

しかし、これはそもそも公休日という概念の利用として間違っていますので、話がかみ合わないこととなります。

また、同時に、会社側としては「インフルエンザにかかってしまうのは本人の体調管理が悪いのだから、(誤用ではありものの)公休という公の休みには当たらないはずだ」という
考えに対して、労働者側としては「インフルエンザという休まざるを得ない病気にかかったのだから(誤解に基づく)公休ができて良いはずだ」という考えがあるようです。

では、インフルエンザで休むということは正しくはどのような意味なのでしょうか。

インフルエンザの法的な取り扱い

インフルエンザは労働安全衛生法では赤痢やこれら等とは異なり、明確な就業制限の病気とは認定されていません(平成2014年1月現在)

コレラ等にかかった場合には就業が制限(つまり会社に行ってはいけない)ということが法律で定められていますが、インフルエンザについては、基本的に就業制限の対象疾患ではありません。(新型インフルエンザなどが該当するのではないかという議論はありますが季節性のインフルエンザは該当しません。)

そのため、就業規則や労働契約(就業規則がない場合)において、インフルエンザの場合に休みを取るべき旨が定められていない限り、会社が欠勤扱いとしても法的には問題がないということになります。労働者側としてはインフルエンザで欠勤した場合に何らかの利益的取り扱いを求めることはできないということになります。

ただし、インフルエンザは非常に蔓延しやすくつらい病気です。このような病気であるにも関わらず、出勤を強制したり、単純な欠勤扱いとすれば社員の心は会社から離れていくでしょう。また、仮にインフルエンザで高熱等にも関わらず、無理に業務を行わせたために事故等が起これば法律上の安全配慮義務違反が問題となり、損害賠償責任・助成金の支給対象除外などの法的な不利益が生じることもあります。

インフルエンザで公休というのは正しい表現ではありませんが、インフルエンザの場合には何らかの休暇を保障する制度を設けるのが会社の責任ということができます。具体的な休日制度の作り方については社会保険労務士に相談されることが良いでしょう。

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まとめ:インフルエンザでは社内の「公休」を

以上、本文で述べましたインフルエンザの際の休業についてのポイントをまとめますと以下のようになります。

  • インフルエンザにかかったとしても季節性のインフルエンザである限りは法律上、労働者を休業させる義務は使用者にはないのが原則です。労働者側がインフルエンザであることを理由に利益的な扱いを会社に請求することは原則としてできません
  • しかし、インフルエンザの場合に無理をして出勤をさせたり端的に欠勤扱い等をすれば会社への求心力が失われることが懸念されます。また、インフルエンザであるにも関わらず無理をして働かせた結果、事故等が生じれば損害賠償責任・助成金の不支給などの様々な法的な不利益が生じえますので、インフルエンザの際には何らかの休暇制度を設けておくことが望ましいと言えます

インフルエンザの際には会社内部の「オリジナル公休」制度を設けることが望ましいと言えるでしょう。

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