椎間板ヘルニアの治療法の一つである牽引療法の効果

腰

椎間板ヘルニアとは、椎間板の中心部にある髄核という柔らかい組織が、本来納まっている部分から飛び出し、脊髄神経の枝である神経根を圧迫することで痛みを発生する疾患です。

椎間板ヘルニアを治療する方法は、薬物療法や手術療法などさまざまな種類がありますが、その中の一つに「牽引療法」があります。牽引療法とは何か、その効果にはどのようなものがあるかを紹介します。椎間板ヘルニアを治療する方法について検討する時の参考にしてみてください。

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牽引療法とは?

腰痛

牽引療法とは、腰を引っ張る牽引状態と、牽引を緩める休止状態を繰り返すことで、腰部の痛みやしびれを緩和する治療法です。治療の時には、骨盤にベルトを装着して引っ張ります。椎間板ヘルニアは椎間板を破った髄膜が神経を圧迫しているため、その負荷を無くさなければ症状の軽減が見込めません。そのため、椎間板内の圧力を軽減させ、一時的に神経根の圧迫をゆるめる目的で牽引療法が用いられます。

牽引を行う場合には、体重の半分の重さの負荷を目安として、10分くらい行います。体重が60kgの方なら、30kgの負荷をかけます。

牽引療法の歴史は古く、紀元前古代ギリシャ時代から行われており、近年でも椎間板ヘルニアの温存治療や、手術前の状態緩和対策の一つとして用いられています。

牽引療法の種類

椎間板ヘルニアの牽引療法の種類には2つあります。一つは、一般に通院の患者さんに使われている機械式の20~40kgの力で10分程牽引するもので、もう一つは入院して長時間6~8kgの重りを使用して牽引する重錘牽引方法です。

弱い力でも数時間から一日中牽引している入院牽引の方が、効果が格段に高いと言われています。入院牽引は、重症患者やヘルニア手術の前段階治療として行われ、一か月ほどの牽引で半数以上の患者さんが日常差し支えない程度の痛みやしびれに軽減されています。

牽引療法の効果

牽引療法を行っている間、血流が改善して刺激が減りますので、腰部の筋肉や靭帯の緊張状態がほぐれ、少しずつ痛んだ神経の修復が期待できます。痛みが強い時には効果的ですが、長期の漫然とした牽引はかえって症状を長引かせることもあると言われていますので、注意が必要です。

また、牽引療法を行ったことで、ヘルニアの症状が余計に悪化した、痛みが治まらなかったという方がいるのも事実です。そのため、牽引療法に疑問をもたれていることも確かです。治療中によかれと思って負荷を上げたり時間を伸ばしたりすることで、逆に腰部に異常な緊張をもたらし、椎間板ヘルニアの症状悪化を招くことになります。

牽引療法で効果が見られなかったり、症状が悪化したりしたという方は、牽引の使用法が間違っているということが考えられます。使用法が間違っていなくても効果が現れない場合には、医師と相談して中止せざるを得ないかもしれません。

また、ぶら下がり健康器具など、自宅で対処方法を試される方もいますが、かえって悪化することもありますので、必ず専門家に定期的に診断・相談した上で行うようにしましょう。

自宅で腰を牽引する方法

自宅でできる椎間板ヘルニアの腰を牽引する方法があります。病院であえて牽引を行わない場合がありますので、自宅で牽引をする方法を行うこともできますが、自己責任で行ってください。

方法としては、まず上を向いて寝ます。このとき、手を組んで脇を締めるようにし、ひっぱってもらうときの土台になるようにします。ひっぱる人は、患者の下の方に座り、患者の肘あたりに足を置いて踏むような形にします。ひっぱる人は両手で自分の膝辺りを抱え込むようにもち、後は大きなカブを引っこ抜くような感じで、足で患者の手を踏んで腰をひっぱります。これを5回ほど行うといいでしょう。

他にも、足の筋肉をゆるめる牽引の方法もあります。患者さんはうつ伏せに寝ます。膝をぎゅっと後ろに折り曲げたら、別の人は患者の後ろに行き、患者の右足と左足の指を持って指先を重ねます。どちらの指が上になってもいいですが、片方が終わったら、今度は反対の指が上になるようにもって重ねます。足をお尻にゆっくり近づけるようにすると、太ももの筋肉が伸びて足の筋肉をゆるめることができます。このことによって、腰椎をまっすぐにする効果があります。足がお尻まで行ったら、足の重ね方を変えて3回繰り返します。

少しでも痛みが強くなるようでしたら、すぐに牽引を止めましょう。

牽引治療マニュアル (1983年)
Gerhard Schmeisser
医学書院

まとめ:牽引療法の目的は症状の改善

牽引療法の目的は、症状の改善であり、椎間板ヘルニアが完治することはありません。

椎間板ヘルニアは、基本的に時間をかければ治る病気とされています。長くかかると1~2年にわたることもありますので、いろいろな治療法を併用して症状の改善が進むようにしましょう。

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